HACCPの義務化に伴いHACCPだけが表に出がちではありますが、以前から「一般衛生管理」は食品事業者にとって求められていたことであり、とても重要なことであります。
食品衛生法でも、「一般的な衛生管理」がしっかりと求められたいます。
<参考:食品衛生法 第五十条の二 一部抜粋>
厚生労働大臣は、営業の施設の衛生的な管理その他公衆衛生上必要な措置について、厚生労働省令で、次に掲げる事項に関する基準を定めるものとする。
一 施設の内外の清潔保持、ねずみ及び昆虫の駆除その他一般的な衛生管理に関すること。
二 食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための取組に関すること。(いわゆるHACCP)
食品事業者にとって、最も重要なことは、健康被害を出さない、すなわち、①食中毒を出さない、②異物混入が原因でケガや中毒をおこさない ことであり、さらに、 ③回収/リコールに至らない(必要な場合は消費者の安全最優先で速やかに回収/リコールをすることは重要)ことが望ましいです。
食中毒予防には、食中毒菌を①つけない ②ふやさない ③やっつける であり、①つけない ②ふやさない はまさに、一般衛生管理で管理できること、しなければならないことであります。また、回収/リコールで多く発生している、誤表示や異物混入についても、まさに一般衛生管理でできることです。
大事なのは、その管理の中心は【人】であること。設備・器具の洗浄、保守点検、防虫防鼠、薬剤管理、従業員の衛生管理等々、すべて【人】がキーワードです。だからこそ、しっかりと教育・訓練することがとても大事です。人材は人財です。
暑い日々、湿気が多い日々が続く今こそ、【人】の教育に力を入れ、「一般衛生管理」を見直し、さらなる強化した取組みの実践を切に願います。