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食品工場経験を活かし5Sを基本にHACCP導入を親身に支援します

月度アーカイブ: 10月 2022

HACCP導入支援と「ドライブレコーダー」

近年、ドライブレコーダーを搭載している車を良く見かけます。ソニー損保「2022年 全国カーライフ実態調査」によりますと、「ドライブレコーダー」の搭載率は49.3%、昨年調査から6.3ポイント上昇しているとのことです。

 ドライブレコーダーは、万が一事故が起きた場合でも、その状況が記録され、事故原因について解析ができること、さらに、あおり運転などの場合にも証拠として活用できます。

また、記録された映像を見ることにより、運転者がヒヤリハット・交通事故を起こしやすい運転行動を振り返って客観的に確認することもできます。これにより、運転者は自身の好ましくない運転特性を把握し、その反省を生かして安全運転に対する意識を向上させ、交通事故に遭うことを防止できます。

ドライブレコーダーの活用は、まさにHACCPの記録でも同じようなことが言えるのではないでしょうか? 

日頃の記録が、万が一事故が起きた場合の解析に活用できること、通常の作業のヒヤリハットなどを改善活動に活用するなど、食品安全への取組みにおいて重要な意味があると思います。

記録は面倒、大変、時間がない・・・等々、ハードルが高いかもしれませんが、自分の身を守るため、そして改善活動に活用し、食の安全・おいしさを実現するためにも、記録することを日常の業務として根づくことを切に願います。

HACCP導入支援と「危害要因分析」

HACCPによる衛生管理は、各原料の受入から製造、製品の出荷までのすべての工程において、食中毒などの健康被害を引き起こす可能性のある危害要因(ハザード)を科学的根拠に基づき管理する方法です。

危害要因(ハザード)は生物的(病原微生物など)、化学的(残留農薬、抗生物質、洗浄剤・消毒剤等)、物理的(金属片、ガラス片等)に分けて、各工程もれなく取り上げ、これらを低減・除去するために必要な管理方法を定めます。

このように、基本的には、健康被害を引き起こす可能性のある危害要因を取り上げ管理する方法ですが、食品会社にとって、虫の混入、調合・配合間違いによる香味の違い、アレルゲン表示、消費期限表示などの健康被害を及ぼす誤表示を除いた表示違反など、健康被害を引き起こさなくても、回収や消費者の信頼を損なう結果を引き起こしてしまいます。

これらの要因について、【生物的】、【化学的】、【物理的】の3つの危害要因に加え、【ブランド】という切り口で要因を挙げ分析をすることも効果的と思っております。(もちろん、健康被害を引き起こす危害要因の抽出が優先ですが。)

ブランドであげられたハザードのコントロールは、すべて前提条件プログラムで管理することになると思いますが、要因を挙げることが重要で、その要因を従業員で共有し、管理の方法の検討・見直し、従業員の教育訓練・意識の向上につなげればと思っております。

HACCPの予防的分析手法をうまく利用し、安全面に加え、品質、ブランドについても活用することで、食の安全・おいしさにつながることを期待したいです。

                  <危害要因分析一例>

工程ハザード特定ハザードの発生要因管理手段の選択
調合【生物的】病原微生物による汚染
【化学的】アレルギー物質の混入
【物理的】金属異物の混入
【ブランド】計量ミス
      虫の混入
原料由来
洗浄不良
原料由来
人的ミス
環境からの混入
後工程の殺菌工程で管理
洗浄手順で管理
後工程の金属探知機で管理
調合手順で管理
防虫防鼠管理
ラベル印刷【生物的】なし
【化学的】なし
【物理的】なし
【ブランド】誤表示



印刷ミス



チェック表で管理

HACCP導入支援と「計量法」

この度、HACCPの支援をさせていただいています事業者様に、「計量法」についてのワンポイントレッスンを実施しました。環境計量士である私の得意分野と言いたいところですが、改めて私も学び直した次第です。

 内容は以下の通りです。

1.計量法の目的

この法律は、計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保し、もって経済の発展及び文化の向上に寄与することを目的とする。

2.適正な計量器の使用

基準に適合した特定計量器だけが取引や証明に使用されるよう規制。

この基準への適合を確認する検査を「検定」といい、検定証印または基準適合証印が

ついているものだけが、取引や照明を目的にした計量に使用できる。

3.はかりの「定期検査」制度

取引や証明に使用されている「はかり」には、性能確認のため2年ごとに検査を受検することを使用者に義務づける定期検査制度を定めている。

4.特定商品と量目公差

全国的に流通する消費生活関連物資で計量販売が浸透している商品を「特定商品」と

定め、計量販売するときに「量目公差」(許容誤差)を超えて不足しないように計

量することを義務づける商品量目制度を定めている。

5.重量選別機

計量制度の改正により、重量選別機が特定計量器に追加された。

重量選別機を取引または証明に使用している場合は、原則として指定検定機関による検定を受検することが義務化される。

2024年4月1日以降から(新規に)取引または証明に使用する場合は、型式承認機

での受検が必要となる。それ以前に取引または証明に使用している機器については、

2027年3月31日までに検定に合格する必要がある。