3月17日に、令和4年度第3回HACCP普及指導員研修があり、公益社団法人日本食品衛生協会学術顧問 荒木恵美子先生による「“食品安全文化の醸成”を考える」の表題で講演がありました。
組織文化の醸成の考え方として、「1999年組織文化の要素:ジェームズ・リーンズ(組織事故)より(日科技連)」を取り上げて説明されていました。
- 報告する文化⇒失敗を報告する/重大事故・ヒヤリハット・軽微な事象
- 正義の文化 ⇒受け入れる/受け入れない行為の線引き
- 柔軟な文化 ⇒変化する要求に効率的に対応
- 学習する文化⇒正しい結論を導き出す意思と能力。改善を実施する意思
まさに、この4項目が食品安全文化を醸成するキーワードであると思います。
また、講義の最後の方で、「マネジメントレビューへのインプットが文書だけでよいのか?」の投げかけがあり、「Genba Walks(トップマネジメントが施設内を歩いて確認する活動)」を挙げられていました。計画的に、たとえば毎週1回、30分から60分(長時間ではいけない)現場を歩き、人々の話を聞き、人々の行動から現場の状況を自己評価すること。その結果を“Kaizenn”につなげること。そして、改善にはコーチングが大切と話してられました。思えば、私も現役の時、現場散歩と称して、現場をブラブラしながら、一声掛ける、現場の流れを肌で感じることで、現場の状況を把握していたことを思い出しました。(改善につなげたかどうかはいささか自信がないですが(笑))
食品安全文化醸成にはトップの意思・行動が重要であることは勿論ですが、従業員全員が学び続けること(Learningu)ができる環境づくりもとても大事と感じています。製造で時間がない、教える人がいない、、と教育の場をつくるハードルは高いですが、自ら学ぶことは隙間時間をうまく活用することで実現可能と思います。私もまだまだ成長期! 少しでも多くの皆様にお役に立てますよう学び続け自分磨きをしていきたいと思います。